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そう聞けば 答えの代わりに返ってきたのは 極上なまでに 甘くとろけそうなくらいに眩しい笑顔だった。 「俺を貸し切ると高いぞ?」 「じゃあ、私の残りの人生すべてあげます。」 簡単に 言ったわけでも 冗談半分で 言ったわけでもなく これが私の嘘偽りない本音で 奏さんになら私の今も、未来も すべてをあげでもいいって、そう思えたから…… 「本当、ひかりには敵わないな」 「え?」 「いいよ、お前の提案受け入れてやるよ。その代わり、解約はナシだからな?」 「ふふっ、解約なんてしません。奏さんは、これから先もずっと、ずっと、私だけの運転手さんです」 これから 始まる私たちの新しい道。 良いことも悪いことも全部 ふたりで乗り越えて幸せになろうね。 ー 終 ー .
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