何じゃ

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「こんな午後四時前にあなたたち何しているの?」 「百円均一ショップで働いています」 「私もよく行くわよ」 「ありがとうございます」彼は礼を言った。 「オレたちこそ授業サボって、今日午前中喫茶店で過ごした」 「お互い様」不良大学生カップルたちは言った。 「ありがとうございます」彼は答えた。 「私も」 「もうじき店に戻らないと」彼は少しあせった。 「オレたちも帰ろう」大学生カップルたちは席から立ち上がって四人で図書館を出た。 「ここから十二分くらいかな?」彼の恋人は言った。 「店まではそのくらい時間があれば戻れるかもしれない」彼は言った。  大学生カップルは公園の芝生のほうに向かって歩いて行った。  彼は店に向かって歩いたのだ。 「ゆっくりでいいわよ」彼女は真顔で言った。 「もうじきだ、走るぞ」彼は腕時計を見て言った。 「待って」二人は走った。
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