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そして歓声を聞いた遠野が、階段を上りながらちらとこちらを見ていたのを見てしまったので、やっぱり計算づくか……とため息が出る。
見せつけるためだか牽制のためだか知らんが、俺にそれは向けないでほしい。
ほんとさっさと付き合え(二回目)。
――という、中学二年生にしては若干刺激的? という日常を送っている。
心どうと遠野には、このまま丸く収まってほしい。
心どうもいつまでもツンツンしていないで、遠野にデレデレすればいいのに。
……デレデレするのは遠野の方か? どっちでもいいか。
……俺? ああ、実はこの先俺にもなんやかんやあって好きな子が出来たりする。
一応言っておくと、それは心どうではないので三角関係とかにはならない。ご安心を。
そんな感じで、大丈夫だから。
両親が駆け落ち結婚していて親族がゼロでも、赤ん坊の頃に神社に置き去りにされて老夫婦に育てられていても、唯一の家族の母親が事故死して天涯孤独でも。
それなりに、自分なりに、幸せに生きているから、俺ら。
END.
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