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「なに、これ……っ! 待てって、なんで齧られて……っ!?」
「ああ、イカの吸盤は中んとこに細かい歯が付いてんだよ」
さも当たり前のように言われて、律希は声が出ないように、戒められたままの両手で口を押さえた。
吸い付かれるだけでなく、緩く齧られて刺激を与えられると頭の中が飛びそうなくらいの快感に襲われて訳が分からなくなってくる。
両手で腰を持たれて打ちつけられる度、異物感とはまた違った感覚が押し寄せてきて律希は内心焦っていた。
「秀……っ、止まれ、なんか……、ひっ!?」
「やっと中も気持ちよくなってきたか?」
——うそ……。そんなわけない。
「違う!」
そう思うものの、込み上げてくるのは射精感で、律希は暴れ始めた。
「だが食い千切らんばかりに俺を締め付けてるぞ?」
「秀っ、止まれってぇえ!!」
前立腺からの刺激で体の底から快感で溶かされそうだった。
「今の状態で暴れても腰振ってるようにしか見えんぞ?」
喉で笑われる。
「律希、出すぞ」
「ふッ、……っ、ぅ、ん、んぁ、ァ、んんーーー!」
左右に首を振り続けると、嘲笑うかのように抽挿は激しくなった。
——ダメだ……っ、もうイク!
「やめ、しゅう〜〜、抜けっ、抜けってぇええ! もう……ッ出る!!」
「一緒にイクか?」
「嫌だっ! 抜けってぇえ!」
思いっきり背中が反り返った。
「やっば、嫌がりながら気持ちぃーの我慢してイかされそうな律希めっちゃ可愛い…………でも秀にヤラれて感じてんの? 何それ……めっちゃムカつくんだけど。ねぇ律希、お前の男だれ?」
——めんどくせーな、お前はっ!!
ヤンデレさながら嫉妬心丸出しで口を開いた誉に視線を向ける。
そこには、こっちを見ながら、自身の陰茎に指を絡める誉がいた。
——マジか、コイツ。
本当に犯されている自分を見て興奮するのだと理解したのと同時に、欲を孕みながらも責め立てるような視線を送られてしまい、腰に入る力が増した。
「おい、締めすぎだ……っ」
秀の声がどこまでも甘ったるい。
「あー、お前の彼氏に見られてんな?」
——お前はどこまでもNTR設定か!?
こんなに仕組まれた妙な現状なのに、それでも体の高まりが止まらなくて頭が混乱してくる。
——ねえ……何で? 何で俺まで興奮してるの……?
体がおかしかった。
誉はずっと嫉妬心丸出しで見てくるし、秀は秀で征服欲を押し隠しもせずに動きを止めようともしない。
何だかいけない事をしている気分になってきて、背徳感が凄まじい。
——これ、ダメだ……俺まで頭が馬鹿になる。
ゾクゾクとした悪寒が背筋を駆け上った。
「ひぅ、ア、ぁ、ああっ、あー!」
自身の腹の上に精液が散る。
上体を倒されて口付けられたまま、グッと腰を押し付けられたまま緩い抽挿を繰り返された。
——コイツ、絶対中に出しやがった。
口内を蹂躙してくる舌が上顎や粘膜を擦るとピアスが当たって、それも刺激となった。
——何でこんなに上手いんだよ、くそっ。
放心状態の頭でそう考えながら、いつまでも口付けてくる秀のされるがままになっていると、ある事に気がついた。
「ん、ぅ、う?」
中に挿入ったままの秀のモノが硬いままなのだ。
嫌な予感しかしない。
問いかけようにも口は塞がれたままで、まだ離して貰えない。
「はっ、ま……っ、んぅ!」
「あーーー、萎える気しねえ。律希今度は上に乗れ」
「いや……無理」
やっと口を離して貰えたものの、伸びてきた触手にいとも簡単に騎乗位へと体勢を変えられ、額から嫌な汗が流れてコメカミを伝い落ちていく。
——人外、滅びろ。
またしても陰茎に伸びてきた触手に刺激を与えられて半勃ちにさせられた。触手の先端がそのまま尿道口をつつく。
「まさか……」
入り込む気なんじゃないかと冷や冷やしていると秀が口を開いた。
「律希お前このまま俺らと縁を切る気だろ?」
——バレている。
「なら、一生離れられんくらいとことん開発してやる」
「え……」
「あ、秀が終わったら次は俺の番だからね、律希?」
「ほ、まれ?」
いつの間にか近くまで歩み寄ってきていた誉に両頬を両手で挟まれて、顔を向けさせられる。
「彼氏以外に挿入れられて感じちゃうイケナイ子にはお仕置きしなきゃね」
声のトーンが冗談に聞こえない。
逃げ出そうとした瞬間、尿道口に触手が入り込んできて奥まで進んでいく。
後孔と尿道口の奥の両方から前立腺を刺激され、意に反して陰茎が勃ち上がった。
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