親友が俺受けの人外凌辱本を作っているんだが……?

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「律希。諦めろ。こうなったらこの馬鹿は止まらんぞ。頑張れ」  ため息混じりに秀に頭を撫でられてキスされた。 「は? いや、待て……何だよそれ」 「言っておくが、俺はまだ優しいタイプだからな?」  秀に口付けられる。 「ち、ムカつく。また秀とキスしてんの? 律希ぃ? トんだらお仕置き追加するから」  不穏な言葉と共にグリグリと奥まで押し込まれ、下っ腹が妙な音を立てた瞬間、律希の意識は飛んだ。   「ぅ、あああん、ああん、あ、あ! 誉っ……ほまれぇ、もう……ッ終わってぇえ!!」  対面側位、正常位、後背位、対面座位、駅弁、対面立位とイク度に体勢を変えられては本格的に泣きが入った。 「じゃあもう秀とはセックスしない?」 「んー、んーーーー、しない……ッあああん、しなぃいい。しないからお願い終わってぇええ!」  ズチュズチュと中を突かれまくりながら、泣きまくった。 「また寝とるの楽しみだわ」  ベッドの下で転がりながら、秀は同人誌を読んでいる。 「秀はあんな事言ってるけど、律希もまたしちゃう?」  また体勢を変えられて、寝バックにされた。 「しない……っ、しない〜〜、やぁあ、も、お願い、そこには……ッ挿れるなぁあ!」  突かれる度に精液が溢れてきて、律希の太ももは大惨事になっている。 「俺だけ好き?」 「誉だけ……っ、誉だけ……、だから。はぁ、ん、あああ! も……止まってぇえ!」  幾度となく潮を噴かされ結腸でイかされ、極度の快楽責めを受けた律希の思考回路は全く働いていなかった。  表情も目も蕩けに蕩けまくって焦点すら結んでいない。  かれこれ五時間近く誉に揺さぶられ続けている。  二人の足は陸上では長時間出していられないらしい。今は人間の姿だ。  誉に問いかけられるままに全ての言葉を肯定して、終わりをおねだりする。  その様子を秀がスマホで撮影しながらまた欲を滾らせ、その繰り返しで終わりが見えない。  三人が初めて出会ったのは、律希の実家から然程離れていない港だった。  漁師の網にかかっていた妙な生き物たちを律希がコッソリ逃したのが始まりだ。  周りの目を盗んで、テトラポットに隠れて海の中から顔を出す二人と律希は色んな話をした。  三人の時間は今までのどの時間よりも楽しかった。  二人が律希を海の中にも招待しようとして、肺呼吸しかできない律希は言わずもがな溺れて死にかけた。  律希はそれ以来海へは行かせて貰えずに二人とは数年間会えなくなった。  幼かったのもあり、やがてその記憶すらボヤけていってしまう。  それがきっかけとなり、人間は海の中では住めないのを知った二人は、律希の成長に合わせて人間の姿に擬態して陸に上がった。  先に陸に上がっていた二人の両親は嫁が出来たと喜んだ。  その頃から既に二人は律希を手に入れることしか頭にない。 「最後にチャンスをあげるよ、律希。俺たちはこの十八年かけて出来る事は全部やったし、律希がそれでも俺たち以外を選ぶんならもういい加減解放してあげる」  誉の言葉の後で、やっと解放された。  それぞれの頬に口付けが降ってきて、そこで意識が飛んだ。  目を覚ました律希は、実家の自室にあるベッドの上にいた。  ボンヤリする頭で、周囲を見渡してみても二人の姿はない。  心細さを覚えたが気が付かないふりをした。  体を動かそうとすると、全身筋肉痛と股関節の痛みに耐えきれなくてベッドの上から落ちた。  ケツの穴が痛い。痛いし疼く。  ——いや、疼くって何だよ!? 「くそ、アイツら死ね。特に誉死ね。秀も死ね……っつうか、人外滅びろ。爆発しろ。下半身吹っ飛べ。その前にイカは生殖機能ないだろが! なんでアイツらには立派なモンがついてんだよ!? やっぱり爆ぜろ! 滅しろ! 海に帰れ!!!」  呪詛のように悪態を吐きまくる。  そのままベッドの下で仰向けに転がって目を閉じた。 「俺……何でアイツらと一緒に居るようになったんだっけ……?」  昔から遊んでいた記憶はあるが、人外だったという記憶はない。けれど誉は会った事があると言っていた。  いくら考えてみても、過去の記憶なんて思い出せはしなかった。
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