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焦がれない
冷たい風
暖かい風の間 揺れて
桜のつぼみ 目にしたら
春の訪れ
もうすぐ もうすぐ
四月
暖かく 心地よい風
なびいて
満開の桜
焦がれて 待つ人
花見の頃 期待する
満開の桜は
何を思う
花見は
花が散るまで
集い 騒いで
花が散ったら おしまい
残された桜
見向きもせず
次の春まで さようなら
満開の桜は
人の思い
意に介さない
次の春なんて
知ったことではないのだ
桜は
春に花を咲かせ
夏に実をつけ
秋に葉を色づかせる
色が朽ちると 葉は落ち
冬を越していく
一年 いのちを繋いでいるよ
集わないで
待ち焦がれなかった
花見の頃
ひっそりした
桜並木にて
偶然の出会い
夕暮れに
風に揺れる桜
少しづつ 散りゆく花びらを
受けながら
ゆるりと 歩き
ともに 生を感じる
頬に張りついた
桜の花びら
そっと 手に取り
いのちの繋がり
愛おしむ
春は今
このひととき
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