リナっしー死んだ森でハプニング?

4/13

4人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
「なーんだ……もう見つかったか。なあ、もう一回やらないか?」  上の方から少年の声がしたと思えば、木から大きな影が降ってきて、リナの目の前へ着地した。 「マジでふざけんなよなーバカズーッ! って……誰だよあんたーーっ!」  高身長で赤髪の男は、リナの探していた少年ではなかった。  相変わらず半ギレ状態のリナへ、青年が不思議そうに尋ねる。 「お前こそ誰だ? メンバーじゃないな?」 「メンバーって何なんだ? あたいは、リナだけど……って、もしかしてあんたって、森に住んでる例のっ……」 「ああ、そうだ。俺達は、この森で生きている……お前、よく知ってるなー」  青年の言葉に一瞬リナは自分の耳を疑い、口をあんぐりとさせた。  それってマジ?  何かの冗談じゃねーのかよ。  だとしたら、こいつとその仲間はどう生きてんだ?  野生動物かよっ!  ていうか、居たんだけどこれ、どうするんだ?  自分で言っておいてなんだが、バカズの前で逆立ち歩きなんか、アタイはしたくない。    まあ、今のは見なかった事にして、バカズには隠しておけばいいよな? 「俺はイナズマ組のボス、菊谷茂だ。なあ、リナ……子供がこんな所に、一人で居たら危ないぞ? 変な奴らに会ったらどうするんだ?」  穏やかな口調で声をかけてくる菊谷を、リナはギロッと睨みつけた。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加