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「はっ? アタイを、子供扱いするんじゃねーっ! ……変な奴らって、あんたの事か?」
「だって、学生服着てるし子供じゃないか……それに、そんな格好していたら風邪をひくぞ?」
何なんだこのおかしな男っ!
腹出しにミニスカートは、アタイのファッションだってのに。
リナは苛立ちを露わにし、菊谷へ冷たく言い放つ。
「なんか文句あるかよバーカッ! お洒落だろうがっ!」
「まあ、お前がどんなファッションしようと、お前の自由だけどな……それで、リナはここで何をしているんだ?」
「気安く名前で呼ぶんじゃねーよっ! アタイはちょっと、バカズって言う馬鹿を探してる……ああ、めんどくせっ」
不快感を露わにし顔をしかめるリナへ、菊谷は顔色一つ変えず、親切な言葉がけをする。
「……人探しか? それなら、手伝ってやるぞ」
初対面の人間という事もあり、リナは断ろうと考えていた。
しかし、真夜中一人で森を歩き回る気にはなれず、菊谷に頼りたくなってしまう。
「……本当か? それは、助かるよ」
「ああ、いいぞ。人間、困った時はお互い様だからな……なあ、そのお前の友達はどんな見た目をしてるんだ?」
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