リナっしー死んだ森でハプニング?

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「ハッハッハ……会ってそうそう、楽しそうだな。なあ、お前らは何で逸れたんだ?」  愉快に笑う菊谷へ、リナが否定する。 「はーっ? 楽しそうってな……菊谷、あんたどこに目つけてるんだよっ! どう考えたって、その真逆だっ!」 「死んだ森には、枯れ木しか無かったり人が住んでいる噂があったから興味あったんですよ……それで、せっかく観光に来たついでなんで、リナっしーを怖がらせてやろうと思って……リナっしーが怯えた顔、見てみたかったし」  丁寧に菊谷達へ事情を説明し、カズは言葉を続ける。 「……それで、用意しといたホラー系の置物を、いろんな場所にひっそり仕掛けてたんです。そしたら、その間にリナっしーが迷子になってな……」 「ああ、だからサブバッグがはち切れそうになってたのか。聞いて呆れちまうよ。バカズッ……お前、何してんだキモすぎだろマジッ! 悪趣味にも程がある……っていうか、やっぱ迷子はあんたじゃねーかっ!」  勢いよくツッコミを入れるリナへ、カズも負けずと言い返す。   「いや、リナっしーだ……お前が強がって、一人でズカズカ進んでいったんだろ……どうせ、俺の仕掛けにビビってたくせによ」 「あたいが、あんな子供騙しに……ビ、ビビる訳ねーだろっ! それにしても、あの気色の悪いやつ飾りやがったのはバカズかよっ! まあ、こんな所全く怖くなかったけど、お前から離れたくて先に行っちまったわ……つまり、アタイはお前より幽霊を選んだんだよっ!」  強気な発言をするリナだが、内心ではカズに怖がらせられた事を根に持っていた。  恨めしいなーバカズーッ!  よくもアタイを、ビビらせやがったなーっ!  いくらアタイでも、本物の幽霊はNGだっ!
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