4人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
「いやいや、永戸さんでもちょくちょく驚いて足速になってたし……リナっしーが平気だったなんて、あり得ねーんだけど?」
さりげなくカズに暴露され、永戸は赤く染まった頬をリナ達から背けた。
「何の話しだカズ……別に俺は、幽霊なんか怖くねーし」
永戸に続き、菊谷も口を開く。
「俺は平気だ。だって、お化けより俺の方が強いからな……さっき、地面から生えてたゾンビの頭を、気づかずに踏んじゃったんだ。それで、お化けって触れるんだなって思ってたけど、あれもカズが持ってきた飾りだったんだな」
「あー、ゾンビな……そうそう、それも俺のです」
楽しげにそう答えるカズを、リナは冷たい目で見つめていた。
いや、流石に死んだ森にゾンビ置くのはヤベーだろっ!
見つけたのが、アタイじゃなくて良かったぜ。
下手したら、心臓が止まっちまうよ。
そんなの見ても動じない、菊谷の精神エグいな。
流石、組のボスだけあって次元が違う。
普通、永戸って奴みたいなリアクションになるだろうになー。
疲れ切った顔をしているリナへ、カズがいたずらっ子の様に問う。
「おい、リナっしー。この森に、人が住んでる訳ないって言い張ったのは誰だっけな? 俺の事、ガキだって散々馬鹿にしてくれたな……実際、俺が正しかった訳だし、ここは約束通り逆立ち歩きだろ?」
最初のコメントを投稿しよう!