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『第二部 比翼連理 第六章 天球儀の輪環よ』のあらすじ
この作品は、『天と地が手を繋ぎ合うような奇跡の出逢いは、仕組まれた運命の輪環を廻す(第二部 比翼連理 第六章 天球儀の輪環よ)』( https://estar.jp/novels/26203696 )の続きとなっております。
また、物語全体のはじまりは、『天と地が手を繋ぎ合うような奇跡の出逢いは、仕組まれた運命の輪環を廻す(第一部 落花流水 第一章 桜花の降る日に)』( https://estar.jp/novels/26084370 )です。
よろしくお願いいたします。
〈蝿〉との対決に破れ、リュイセンによって逃されたルイフォンは、草薙家に身を寄せた。シャンリーとレイウェンによって、敗走の屈辱から立ち直り始めた彼は、リュイセンの生死も分からずに、鷹刀一族の屋敷に戻ることはできないと考える。そして、監視カメラの過去の映像を手に入れることで、リュイセンが即死ではなかったことを明らかにした。
メイシアに関して、〈蝿〉は「ホンシュアに操られて、ルイフォンに恋心を抱いた」と言った。その真偽は分からないものの、否定できないルイフォンは、メイシアに「ゼロからやり直したい」と告げた。しかし、見事、メイシアが論破し、ルイフォンの迷いは晴れた。
リュイセン救出のための会議の席で、メイシアは『〈蝿〉に偽りの和解を申し出る』という案を出した。イーレオは反対したものの、最終的には折れる。
一方、囚われのリュイセンは、〈蝿〉の地下研究室で目覚めた。そばにあった硝子ケースの中にいる、ミンウェイの母親としか思えないような『彼女』が気になり、〈蝿〉に尋ねると、「オリジナルの鷹刀ヘイシャオが、〈蝿〉の肉体と『彼女』を作ったと思われる」という答えが返ってきた。推測の言い方であるのは、〈蝿〉の持つ記憶が採取されたあとで、オリジナルがふたりを作ったと考えられ、〈蝿〉の『記憶にない』からだと言う。
〈蝿〉は、自分は鷹刀セレイエに利用されただけだと主張し、リュイセンに復讐に協力してほしいと迫る。リュイセンは当然、断るが、〈蝿〉は勝手に話を続ける。
そして、『メイシアは、セレイエの〈影〉』で、『最強の〈天使〉の器』だと告げる。更に詳しく説明しようとしたとき、〈悪魔〉の『契約』に抵触して苦しみ始め、『だからこそ、真実でしょう』と言わんばかりの顔をした。
ルイフォンとメイシアが、〈蝿〉に偽りの和解を申し入れに旅立つ日の早朝、なんと囚われていたリュイセンが自力で戻ってきた。しかし、それは〈蝿〉によって、わざと逃されたのだとルイフォンは推測する。
リュイセンの様子はおかしかった。それは、どうやら〈蝿〉に、強引に『メイシアの正体』を聞かされたためであると、ルイフォンは感づく。
会議の場にて、リュイセンは『メイシアは、セレイエの〈影〉であり、今はメイシア本人であるが、いずれメイシアでなくなる』と〈蝿〉に聞かされたと白状する。また、『最強の〈天使〉の器』でもあるのだと。
消化不良のまま会議はお開きになった。ルイフォンは、リュイセンともっと話そうと彼の部屋を訪れるが、部屋には鍵が掛かっていた。話をしたくないのだという意思を感じ、ルイフォンは落ち込む。
そこにエルファンが現れ「リュイセンはまだ隠し事をしている」と言う。そして、ひとつの推測と前置きをした上で、「セレイエは、メイシアを『最強の〈天使〉』にして、その体を乗っ取ろうとしている」と告げた。
夕食のために自室を出たルイフォンは、『ぐったりとしたメイシアを連れ去ろうとしている、リュイセン』を目撃する。「どういうことだ!?」と詰め寄ると、リュイセンは無言でルイフォンを斬り捨てた。そして、重要な極秘任務だと偽り、シーツで包み隠したメイシアを車に乗せて屋敷を出ていった。
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