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そんな日々を過ごしているからか、自然とニコイチ扱いで他の友人も2人を離すような遊びに誘うこともなかった。
高校生になってはいるものの、ほとんどの生徒は中学校からそのまま持ち上がりが多かったのも理由の一つではあるのかもしれない。
少なくとも春野はこれからもそんな穏やかな生活が続くものだと思っていたし、幼馴染且つ親友でもある四月朔日との関係に変化が訪れることも、予想もしていなかった。
きっかけは四月朔日の家でゲームをしていた時である。
ゲームで盛り上がっていた時、丁度クラスで女子が恋バナで大盛り上がりしていたこともあり、自然と恋愛話が持ち上がった。
他愛のない会話が続く中、ふと四月朔日がぽつりと零した一言だった。
「春野はさ、もし僕が君のことを好きって言ったらどうするの?」
「ん?親愛とかの方じゃなくてッてことか?」
「そうだよ」
「うーん、正直今まで四月朔日のことそういう相手として見ていたわけじゃないし、特に何かを思うってわけではねぇかな。でもま、俺もお前も恋愛対象が同性ってわけでもないんだし、なんでもいいんじゃね?」
「ふーん?そっか」
ゲームに熱中していた春野は四月朔日の問いかけに特に深く考えることもなく、そう答えた。
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