25人が本棚に入れています
本棚に追加
嵐直撃、頑張れ風紀
星蕾(セイライ)学園の風紀室にて。
天井に届きそうなくらい高く積まれた書類の山! 山!! 山!!!
期限も提出先もテキトーに手当たり次第重ねてったから、次使う資料が下から4分の1くらいのとこにある…ジェンガかな?
「えーん。学生にこんな事務作業をさせるなんて…!給料出してよシノえもん」
「風紀委員長ともあろう人が情けない声出さないでください。あと、委員会活動はボランティアなので給料は無理です」
「マジレスされちゃった…腱鞘炎になったら慰謝料請求してやるからね!」
例年、新入生が入ってきて環境がガラッと変わる4月は風紀委員会の繁忙期だけど、決して狭くない風紀室が書類の海になるのは流石に異常事態。
風紀に勤めて3年目の俺が言うんだから間違いない。
まあ異常と言っても、既に原因は判明してまして。
書類の山の半分以上を締める始末書。
決まってそこに書かれている名前は『有野天馬(アリヤ テンマ)』
「もぉーせっかく平穏に高校卒業できると思ったのにー!また一波乱ありそう」
「いいからさっさと手を動かしてください。昼までに提出の書類だけでも終わらせないと」
………はーい。
最初のコメントを投稿しよう!