IV

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IV

「ミキ! えっ......何この状況」  汚水に塗れた彼ーー村井健斗くんと、知らない女の子が居た。私を呼んだミキは彼に謝りながらタオルを渡しているし、知らない女の子はめちゃくちゃ怒って怒鳴っている。  彼はやれやれと呆れ顔でこう言った。 「ちょっと誤解があったみたいで」 「おいおい無様だなぁ弟よ。あれ、妹も居るのか」  結局同じところまで来てしまった拓土さんが健斗さんを見てため息をついた。 (え、今なんて?)  今、弟と妹って言っただろうか。 「拓土兄さん!? なんで茉莉絵と一緒に!」
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