II

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*  真昼間のベンチの木陰で村井健斗を見つけた。怒りのまま怒鳴らなかったのは村井の隣に女の子が居たからだ。  先程の過ちは繰り返さない。忍び足でそろりそろりと近づいていく。私は村井を絞めたいだけで、他の人を怯えさせたいわけじゃない。  しかし、聞こえて来たのは信じられない会話だった。 「ねぇ、彼女と別れた?」 「何言ってるんだよ」 「早く別れてよ。あんな女、頭空っぽそうだし」  村井の側に居たのはミニマムショートカットリス系女だった。黒髪清楚系? 笑わせんな茉莉絵の方が1万倍可愛い。  女は座っている村井の首に腕を絡めている。 (はぁ〜〜? 大学で堂々と浮気? あり得ないんですけど)  私は2人に向かってそこら辺のバケツに雨水が溜まってコケとかよくわかんない葉っぱとかが入ってる濁った水をぶっかけた。
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