カップラーメンしか存在しない異世界からやって来たのよ

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カップラーメンしか存在しない異世界からやって来たのよ

 桜が満開の今年の春わたしは高校生になった。きっと、高校生になると何もかもキラキラした青春時代を送れるのだろうと思っていた。  ピンクや青に緑などのクリームソーダ色の色鮮やかな青春を送れるんだとね。  それなのにある日お母さんが。 「カップラーメンしか存在しない異世界からわたしはやって来たのよ。でもね、これは絶対に秘密だよ」と、とんでもないことを言ったのだ。  わたしは自分の耳を疑った。  だけど、お母さんはもう一度「わたしはカップラーメンしか存在しない異世界からやって来たんだってば。だけど誰にも言っちゃダメよ〜」と言ったのだ。 「お母さんってば頭大丈夫?」 「わたしの頭は正常よ」  お母さんはにっこりと笑いわたしを見る。 「いやいやお母さん正常じゃないでしょ。カップラーメンしか存在しない異世界からやって来たってそれって新しい冗談なの?」 「いいえ、冗談じゃないわよ。本当のことを言っているまでだよ」  そう答えわたしを見つめるお母さんのその目は真剣そのものだった。  どうしてこんな馬鹿げた話になったのかと言うと。それは。
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