六等星の下剋上

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「1人ずつ紹介しよう。まずは、リーダーのあの子だ」  指を指されたのは、先程菓子を取られて怒っていた子だ。 「彼女は氷華(ひょうか)。ああ見えても、この子達を束ねるリーダーなんだ。お調子者で時々困らせられるけど、やる時はやる子」  机に身を乗り出していた、氷華と紹介された子が、腰までなびく白髪を揺らしながら帆志の前まで降り立つ。 「氷華です!好きな物は可愛いもの、好きな季節は冬!名前にも氷が含まれているので、思い入れがあります! 周りからはムードメーカーだねってよく言われます!よろしく!」 「えっ、あ……はい」  圧に押し負けて、仰け反りながら頷く。  続いて、社長は黒髪の青年を指差した。 「彼は(ほむら)。口数が少なくて大人しい子だけど、ダンスと歌のセンスは他の子達よりも飛び抜けてる」  焔と呼ばれた子は帆志を見ることなく、黙々と菓子を食べている。  志帆も、特にそこには触れない。  次に、黒髪ロングの子を指さす。 「そこにいる彼女は愛姫(えみ)。この子達の中で唯一家事が出来る子。女の子らしくて、可愛いと噂されている子だよ」 「よろしくお願いしますね、マネージャー」  可憐に微笑まれて、志帆は自分でも頬が熱くなったのを感じる。 「よ、よろしくお願いします……」  美人な子……、と思わず呟く。
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