エイプリル・フール

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 エイプリルが美しい声でさえずり始めた。 「デハ、啓介。アラタナ、作品ヲ、ツクロウ」  あれ……体が勝手に動く。立ち上がって、足はパソコンのある方に向かう。パソコンの電源を入れて――って、なんだこれ! 「抵抗シテモ、無駄ダヨ。オマエハ、モウ、ワタシノ、支配下ニアル」  そんな! 「地球人ガ、過去ノ遺物ヲ、ドレダケ調査デキルカ、タノシミダ。スベテノ、調査ガ、オワッタラ、地球人ノ、調査ニモ、トリカカロウ。トテモ、興味ブカイ」  これって……ヤバいんじゃ。なんか、頭が朦朧(もうろう)として考えがまとまらない。  目に映るのは、自分の意志とは関係なく、制作されていくCG。  これからどうなんの……俺。    俺の耳には、ひたすらエイプリルのさえずる声が響き渡っていた。
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