15人が本棚に入れています
本棚に追加
エイプリルが美しい声でさえずり始めた。
「デハ、啓介。アラタナ、作品ヲ、ツクロウ」
あれ……体が勝手に動く。立ち上がって、足はパソコンのある方に向かう。パソコンの電源を入れて――って、なんだこれ!
「抵抗シテモ、無駄ダヨ。オマエハ、モウ、ワタシノ、支配下ニアル」
そんな!
「地球人ガ、過去ノ遺物ヲ、ドレダケ調査デキルカ、タノシミダ。スベテノ、調査ガ、オワッタラ、地球人ノ、調査ニモ、トリカカロウ。トテモ、興味ブカイ」
これって……ヤバいんじゃ。なんか、頭が朦朧として考えがまとまらない。
目に映るのは、自分の意志とは関係なく、制作されていくCG。
これからどうなんの……俺。
俺の耳には、ひたすらエイプリルのさえずる声が響き渡っていた。
最初のコメントを投稿しよう!