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「違う」
「違わない。いつも樹さんに甘えてばっかりで、俺は…卑怯だ…」
「大我………俺は今まで薬無しでしたことがないんだ」
「昔から?」
「あぁ…だから…」
樹さんはいつも俺を傷つけないように言葉を選んでくれる
「ごめんね俺のフェロモンのせいだよね…俺が傷つかないようにラット化しないようにしてるんだろ?」
樹さんが本物のラット化(αのヒート)したらどうなるか分からないけど
俺はどんな樹さんでも受け止めたい
いっぱいいっぱい助けてくれている彼を俺も支えたいんだ
「大我」
「樹さんをふらつかせるまで…。本当俺馬鹿だよね。樹さん最近特に忙しいのに。もっと休んで欲しいんだ。俺の事優先してくれるのはすごく嬉しいけど、自分のこともちゃんと考えて?お願い」
「あぁ…わかった」
「これでも…前より匂いの違い分かるようになってきたんだから」
「そうか。すごいな」
頭を優しく撫でてくれる
なんで撫でて貰えるのが好きなのかわかった
俺はずっと憧れだったんだ
こうやって褒めてもらいたかったんだ
「大我」
「ん?」
「少し…俺の話を聞いてくれる?」
「うん、もちろんだよ」
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