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「来月一時帰国する」 「そうなんだ。樹さんも実家に帰る?」 樹さんのご両親はどんな方達なんだろう きっと樹さん以上にクールで怖いのかも… 「会って欲しい」 「うん…んぇえっ?!」 どうしよう嬉しいけど けど… 俺なんかで 樹さんとかだったら本当は きっとα同士の結婚とかじゃないのかな 俺はΩでなんの取り柄もない 樹さんに見合うような奴じゃ…ない 今更になって考えさせられる 「大我、大我」 「あ、はい」 「大丈夫。大丈夫だから」 俺の手を握り優しく微笑む 「ぅん…ごめんなさい…樹さん」 「なんで謝るんだ」 「樹さんに俺は…」 心のどこかで相応しくないんじゃないかってずっと思ってる こんないつも迷惑ばかりかけてる めんどくさいΩなんて… 「俺は大我を自慢したい。心の底からそう思ってる。大丈夫だよ」 「うん」 俺の横に移動すると手をぎゅっと抱きしめてくれた 「ねぇ、樹さん、俺からも話…いいかな?」 正直に答えてくれないかもしれない でも言わなきゃダメな気がするんだ 本当は…このことを話すためのデートでもあったんだ 「うん、なに」
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