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「でも樹さんはそういうことがあって…Ωを嫌いにならなかった?俺の事普通に助けてくれたよね」 「もちろん初めは良くは思っていなかったよ。でもやっぱり、宏に出逢えたからかな」 「そっかー…俺も宏さんに会ってみたかったなー。すっげー良い人そう」 「なあに、ただのやんちゃ坊主だったよ。…でもそんな明るさに助けられていたのかもな」 「樹さん…」 「なーに」 「俺…会社辞めようかな」 「辞めたいのか?」 「いや…やっぱり…今の会社的に…Ωは…俺は迷惑かけてばかりで…申し訳ない気持ちで押し潰されそうな気がする…でも…」 辞めてしまったら俺はうちになんて言われるんだろう あの家には戻りたくない 「大我、それについて提案がある」 「?なに?」 「うちにとっては大変優秀すぎる人材なわけ。君は」 「はあ…それで?」 「リモートでいい。在宅ワークだ。佐藤(課長)には俺から掛け合う」 「ぇえええ?!」 「そうすれば会社に来なくてもいいだろ。お前はパソコンあればどうでも処理できるだろ」 「樹さん…甘えてもいいのかな…」 「素直に甘えてくれた方が嬉しい」 「…ありがと……ありがと……ありがとう」
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