おわり

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おわり

毎日が生き地獄だった。 抜け出せない暗いトンネルなんてもんじゃない、深い深い真っ暗な穴に落とされて、息苦しく這い上がれない、這い上がり方もわからない。 このままではいつか空気が足りなくなって生き絶える。 働いて、最低限の家事をこなし、泣き明かしながらそんな日々は続いた。 何かに縋りたくなって、占いや復縁ブログを読んだり、失恋から立ち直る方法を検索しまくった。 悠久とはその後一切連絡はとらなかった。 そして、月日が流れ「時間薬」があることに気づく。 徐々にでも確実に、悠久のことを考える時間が減り、胸の痛みも和らいでいった。 紆余曲折あったが、今は最愛の人に出会い、家庭を築き、新緑の陽だまりのような日々を過ごしている。 失恋話をしたくなったのも、その最愛の人おかげだ。 興味があれば、その話はまた次の機会にしたいと思う。
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