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なんとか会長がなだめると、新入生の保護者が入場し始める。
「あー、失礼。つい取り乱してしまいました。
色葉の前で...」
「もうまぢ無理...色葉様可愛すぎ...」
「...雷堂お前もう黙れ。」
まだ少しカオスな雰囲気があるなか、
澄晴(生徒会副会長)がマイクスタンドの方へ立ち上がって歩いていく。
「新入生が入場します。拍手でお迎えくだい。」
...前にも見た事がある光景。
新入生がまだ少し大きい制服を着て、緊張した様子で入場している。
体育館に拍手の音が響き渡ってるなか、
委員長と会長は目の前をとおる新入生をジロジロと見ている。
...新入生可哀想、怖がってる。
「...かい、ちょ...い、いんちょ...めっ!!」
「しん、にゅうせ、い...こわが、...ってる。」
「...すまん」
会長がそう言うと、会長と委員長はジロジロと見るのを辞めた。
...前もこんな感じのこと、やった気がする。
「ぅ...色葉様...尊い...」
「見ましたか!今の色葉を!!
バ会長とクソ委員長にも負けずに...
まだ名前も知らない新入生のために...
あぁ、さすが私の色葉...」
小声でブツブツ言ってるから何言ってるのか分からないけど、入学式で騒ぐのは良くないので、
口の前で人差し指と人差し指を交わらして、
ミッフィーちゃん(バツマーク)をつくった。
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