天使ねこダイアンの毎日が大安吉日

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 ぼくの名前は天使猫ダイアン。だからぼくの背中には人間には見えない天使の羽がついているんだよ。  ところでどうしてぼくが天使猫になったかというと、それはね、野良猫だったとき、小さな人間の女の子を襲った悪い大人から命を守ったからなんだ。でもそのときぼくは無理しちゃって子猫のまま死んじゃった。でも猫神様が僕を天使猫として生き返らせてくれたんだ。  それから僕は地上に戻って助けた女の子を捜してぼくらは感動の再会を果たしたのさ。その女の子の名前はあいちゃん。僕らは大の仲良しなんだよ。  さて桜も咲いて気分爽快。この季節が一番快適に過ごせるんだよね。あいちゃんはまだ小学校に行ってるし、あいちゃんのお母さんはパートに出ている。僕はお家でお昼寝三昧してるってところかな。お腹が空けばおやつがあるし、喉が渇けばお水もある。あいちゃんもお母さんも、とっても優しいから僕はこの家族が大好きだ。  僕はお昼寝するとき決まってあいちゃんのベッドの上で大の字になって寝てしまう。今日も僕はだらしなく大の字になって、おまけに舌まで出して眠りこけていた。 「ただいま!」  玄関からあいちゃんの声がする。  ぼくは片眼をうっすらあける。 「ダイアン、おりこうさんにしてた?」  あいちゃんは僕の頭を優しく撫でる。  僕はそれが心地よくてまたうとうとしてくる。  あいちゃんは僕を撫でまくって満足したのか、リビングに行ってしまった。  あいちゃんのお母さんももうじき仕事から帰ってくる頃だ。  さてと、僕はそろそろお散歩に出かけるとするか。お気に入りはお家の近くの神社だ。ここは静かで仲間の猫もわりといて適度に昼寝できる草むらも高い木もある。友だちと追いかけっこしたり、羽虫を相手に狩りを楽しんだり遊ぶに申し分ない。  さっそくいつものようにお家を抜け出して神社に来てみた。ざっと見て五~六匹の猫が寝転んだり、じゃれ合ったり、狩りをしたりして遊んでいる。僕はいつものように神社の屋根に登り前足を組んで寛いだ。  青空は澄んでいて、心地よい風がヒゲをくすぐる。  幸せだにゃ~  その時だった。  一匹の子猫が小学生の男の子に捕まって、池に投げ込まれた。  大変だ! すぐ助けないと溺れ死んじゃう。  僕は天使の羽を広げて悪ガキの顔に飛びつき顔をひっかいた。  悪ガキは泣きながら神社から逃げていった。  子猫を池から助けることに成功した。  保護した猫に家族はいなかった。僕はしかたなくその子猫を家に連れて帰ることにした。あいちゃんならきっと分かってくれるはず。  こうしてその子猫は僕の家族の一員になった。  明日はどんな出会いがあるのだろう。  僕の名前はダイアン。大安って書くんだよ。  僕の名前のようにみんなの毎日が大安吉日だといいよね。                     了
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