離島勧告

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田村くん、君の処分が決まったよ。 「離島勧告」だ。 やはり離党ですか、、 いや、よく聞きたまえ。 君の処分は「離島勧告」だ。 はい?離党ではなくて離島? そうだ、離島だ。 離島勧告。 それはどういう勧告ですか? 要は「島流し」だ。 終生、離島で暮らしてもらう。 、、、、 そ、それはあんまりです総理。 もう決まったことだ、観念したまえ。 、、、、 たかが面白くないコメディを書いたぐらいで離島に流されるんですか? たかが? たかが面白くないコメディを書いたぐらい? 君は自分が犯した罪の大きさを理解できていないようだね。 面白くないコメディを書いたことがそんなに大罪ですか? ああ、大罪だ。 君の場合、面白くないコメディを長年にわたって書き続けてきた。その罪は実に重い。 し、しかし総理、たしかにぼくは面白くないコメディを長年にわたって書いてはきましたが、読者はいません。誰もぼくのコメディを読んでいません。 読者がいなくても罪になるんですか? 君のコメディはたしかに読者ゼロだ。コメディに「オチ」がないのだから、読者ゼロに決まってる。 いいかね田村くん、現にこのコメディも「オチ」はないよね? 、、、、 総理、お言葉ですが、これはコメディではなく「ヒューマンドラマ」です。 おわり
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