最終章 青い鳥

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「どうやったら12も歳下と知り合うんだろう」 「12歳って凄いよね。小学6年生の時に生まれたってことだもんね」 「私は考えられないけれど。でも、末永さんの場合は丁度いいのかもね」 「まぁね。あれだけのバリバリのキャリアウーマンで、家庭をも手に入れようと思ったら専業主夫やってくれる旦那さんはピッタリかも」 「歳だって女性の方が長生きだから丁度いいかも」 「「「結局、何をやっても完ぺきって感じなんだよね、末永さんて」」」 珍しく三人同時に同じ台詞をハモッてしまった私たちだった。 「じゃあねー、バイバイ」 「さようなら」 美佳と郁美を見送ってから私は深く息を吐いた。 (二時間は歌い過ぎだわ) 披露宴でウェディングソングを歌うと決めてから私たちは休日前の金曜日の夜二時間だけカラオケに通っていた。 本当ならもっと頻繁に行きたいと美佳はいったけれど、郁美は主婦業があるから平日は無理が出来ないという配慮から短期集中型で頑張っていた。 勿論、披露する以外の歌も歌ったりしてそれなりに楽しくはしゃいでしまう。 きっと私たちはお互いに結婚してからも隙を見つけてはこうやって一緒に遊ぶ時間を作って行くのだろうと思う。 恐らくこの付き合いは一生ものだろう。 (こういう友だちが出来たことは幸運だわ) そしてその幸運は友人だけには収まらず──…… (……ふふっ) 私の脚は愛おしい人の元へと向かって軽やかに踏み出して行った。
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