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「ま、真上から…突くな」
「なんで? 最高なのに」
だからだよ。
股関節から割り広げ本能の赴くまま、といったふうに腰を突き下ろしていた海吏はようやくその長く太く怒張したイチモツを抜いた。しかし腿を押さえていた手が尻へとスライドし、今度は両の親指を抜き差しして確かめるようにまた広げてくる。ぐちゅぐちゅ響く音が。もうやめろって。
「奥まで入んのかな」
「はあ?」
入るに決まってんだろ、いつも入れてんだから。
入らなくても入れるくせに。
返事を二通り思いついたが、どちらも言えなかった。代わりに悶える声だけが出た。
「やめっ…」
中途半端に制止しても煽るだけ、やめてくれるわけなんてないのに。こいつの考えていることはわからないが、こういうときどうするのかはよく知っている。
なのに制止する言葉が出てしまったのは防衛本能だ、致し方ない。
海吏は腸液唾液精液潤滑液でぐちょぐちょに汚れた指を引き抜いて、また毎度お馴染みクソデカチ◯コをギチギチ押し込んできた。その、気持ちよさそうな優しい顔でゆるゆる振ってる腰の、先に付いてるのがマジ凶器。
「はあ…気持ちいい。わかる? 茅草の中、膜が…一枚、また一枚…。どんどん開いてく」
開いてるんじゃなくてこじ開けられてんだよ。お前を止めようと絡みついてる腸膜を邪魔者扱いしてんじゃねえ。だから、どんどん奥に入ってくるな――
「ああ、一番奥だ」
「かはっ」
海吏が膜を掻い潜り結腸壁に当たるのと、俺が息を詰めて吐精したのとは同時だった。
「もうイったんだ? 何回目だっけ」
「うっせえ…。お前が異常なんだよ! そろそろ一回ぐらいイけよ!」
「俺がゆっくりなの、知ってるだろ?」
澄ました顔の鬼畜野郎は、おキレイなご尊顔をにやりと歪めながら不敵に笑う。
……一発に三時間は「ゆっくり」のレベルじゃねえよ。しかも突っ込んでからの三時間だし。一周まわってEDに近いぞ。
とも、また最奥に突き込まれた物体のせいで言えなかった。
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