昔の男

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広いショッピングモールを一回りしたが見つからない。 「ふぅ…少し疲れたわね。 そりゃ体は若い頃のようにはいかないわね」 そしてモール内の珈琲屋さんに入った。 「いらっしゃいませ。」 「珈琲頂けます?」 「はい、ショート、グランデ、トール、サイズはいかがしましょうか?」 「グラン? あっ…えぇとね、そうね… この小さいのでいいわ」 緊張からかジワっと脇から汗が出てきているのを感じた 「はい、ではあちらのランプの下でお待ちください、できましたらお呼びします」 ランプ?あぁあれね。はいはい。 ランプのあるカウンターで待つ間ぐるっと店内を見渡してみた。 若いカップルに高齢の夫婦、中年のサラリーマン風もいれば主婦、ベビーカーを脇に置いておしゃべりする若いママ。 なんかここだけゆったり時間が流れてる気がした。 そして、 その中に見覚えのある顔が座っていた。
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