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「真央ちゃん、大学生だったの!?
大人っぽいから、社会人だと思ってたよ。」
びっくりした顔して私を見た。
感心したように話してきた。
「偉いなぁ。真央ちゃんの邪魔はしたくないから、これくらいで失礼するよ。
課題頑張って。また!」
そう言うと私の座席の伝票を持って去る仁さんを、咄嗟に引き止めるように腕を掴んだ。
仁さんは目を丸くして私を見て言った。
「奢ってあげるよ。気にしないで。」
「いいえ!あっあの…。
奢って頂かなくても。
そうじゃなくて!
あの…、その…。
れ、連絡先!教えてください!」
私は勇気を出して言うと、仁さんはゆっくりと携帯電話を取り出してきた。
綺麗な仁さんの指先が、画面をタップしている動作に魅せられてしまう。
私は何かが動き始めた感じがした。
END
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