21話 運動

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21話 運動

 只々その刺激に、ひたすら感じるしか出来ない。今度は下着越しにお尻の辺りを、触られる。 「もう……濡れてきてる」 「やあっ……さわっ……」 「嫌なの? 触って欲しくない?」 「ちょく……せで……さわっ」 「マジで煽るの上手」  耳元でそう呟かれて、直ぐに下着を下された。そして次の瞬間、両足を上げられた。この体制、全部見えるんじゃ。  急に恥ずかしくなって足を閉じようとするけど、それを許してはくれない。そのままお尻を舐められて、水音が響いてくる。  舌が中に入ってきて、いやらしく更に水音が聞こえてくる。柑橘系の香りがより一層強くなってきて、なにも考えることが出来なくなってくる。  思わず口を両手を押さえてしまう。それでも指の隙間から、どうしても声が漏れてしまう。  いつの間にか恥ずかしいとかじゃなくて、それじゃ足りないと思った。するとそんな僕の感情に、気がついたのか一瞬ニヤッとしたのが分かる。 「か……え……ふわっ……それ……やあっ」 「嫌なの? じゃあ、抜く?」 「もっ……さわっ……」  指を入れてきてそれが一本、二本と増えていく。僕の中を無造作にでも、肝心なところを触ってくれない。  静かに目を見てみると、ニヤニヤしていて……絶対にわざと、やってる……もうっ、ほんとにイジワル。 「足自分で、上げて……やりづらい」 「んっ……んあっ」  僕は素直に自分で右足を上げると、より一層強い刺激をくれる。いつの間にか、指が三本に増えていて体が熱くなってくる。  久しぶりの強烈な刺激に、僕は完全に我を忘れて声を出していた。それでもこれじゃ足りない……。 「もうっ……いれ」 「何を?」 「はあ……かえ……の……おちん」  そこまで言うと、指を抜いてしまった。花楓はベルトを緩めて、ズボンを脱いでその辺に放り投げた。  そこで気がついたけど、下着越しでも分かる。ありえない程の大きさに、僕は途端に怖くなってしまう。  待って……あの明らかな凶器が挿ってくるの? というか、挿るの? 怖いんだけど……。  僕がそう思っていると、頭を撫でられておでこにキスを落とされる。イタズラな笑みじゃなくて、柔らかく微笑んでいる。  でも表情とは別に、目は完全にオスになっている。その目に僕はゾクリとして、もう何も考えれない。そう思って首に腕を回して、本能のままに行動する。 「もっ……いれっ……」 「マジで……煽るな」  そう言ってギラギラした瞳を浮かべていて、更に体の熱が上昇する。首に回した腕を解くと、少し離れてしまう。  下着を下ろすと、完全に反り上がっていて……立派なものが、見えた……少し怖いけど、もう我慢できない。  僕は両足を自分で上げて、お尻を自分で広げる。彼はマジで余裕のない表情を浮かべて、ベッド脇からゴムを取り出す。  そして口でそれを開けると、自分の性器に取り付ける。そこにローションをつけて、馴染ませていた。 「もうっ……はや」 「ちゃんと濡らさないと、痛いから」 「はやっ……く」  僕がそう言うと両足を持ち上げられて、静かにその凶器が僕の中に入ってくる。押し広げられていく感覚。  久しぶりすぎて、気持ちよすぎる……でも、これでも半分の入っていないようだった。どんだけデカいの……入らないでしょ……。  でももっと、深く突いてほしい……体がもっとって、欲していて腰を揺らしてみる。それでも入ってこない。 「はあ……あんま、揺らさないで」 「もっ……と……ふかっ」 「痛くないようにしてたけど、もう限界」  そう言って今度は一気に入ってきて、全部入ったようだった。しかも今まで、入ったことのない奥に入っているようだった。  知らないっ……こんな奥のとこ、突かれるなんて……キスをされて、舌を入れられる。そしてより一層腰の動きが速くなってくる。  僕たちはお互いの手を強く握って、ひと時も離さずにいた。僕たちの甘い声と、肌と肌がぶつかる音が鳴り響く。  彼の余裕のない瞳に、もっと強くなる柑橘系の香り。彼が興奮しているのは、明白だった。  抜いたり入れたりして、今までに感じたことのない快楽が体全体を支配する。目の前がチカチカして、もはや声も出てこない。 「湊! 息して……」 「はあ……はあ……んっ」 「息……忘れないで」  そう言われてキスをされて、自分が息をしていないことに気がつく。いつの間にか彼の腰の動きが、止まっていて……。  足りない……もっとして欲しい……僕は彼の背中にしがみついて、爪を立ててしまう。するとまた速くて、でも優しく腰を動かされる。  右手で僕の下半身を触っていて、同時に与えられる快楽に溺れてしまう。イキそうになった時に、彼のも僕の中で大きくなった。  ほぼ同時に白濁した液体が、出てしまって……お腹の外にもお腹の中にも、温かい液体が溢れていく。  お腹についたのが、少し気持ち悪かった。中はゴムしてるから、大丈夫だと思うけど……。  してなかったら、妊娠するんじゃないかってぐらいが出たと思う。だって、抜いたゴムの中にたくさんの白いものが見えた。 「はあ……はあ……かえ……んっ」 「みな……と、気持ちよかった?」 「んっ……よかっ……」 「おやすみ」  そう言って僕のおでこに、優しくキスを落とす。その時の表情が綺麗で、僕を優しく見つめてくれた。  急な眠気がして目を閉じると、優しくて温かいものに包まれた。柑橘系のいい香りがして、僕は離さないようにしっかりとしがみつく。  いつの間にか寝ていたようだった。何か固いものがあって触れてみると、何やら震えは始める。 「くすぐったいので、やめて下さいね」 「あっ……えっと」 「そんなに触りたいんですか?」  一瞬思考が追いつかなかったけど、固いものは彼の胸板だったようだ。僕を見て余裕の笑みを浮かべて、ニヤニヤしていた。  流石の筋肉に僕は、ドキドキするのと同時に……なんかその余裕の笑みに、無性に腹が立ってしまった。  正直後ろを見たいけど、体にまだ力が入らなくて寝返りも打てない。それに完全にホールドされていて、絶対に出ることが出来ない。 「花楓さんは、その……んっ」 「ベッドの上では、花楓で」 「んっ……分かったよ」  当たり前のようにキスをしてきて、イタズラな笑みを浮かべていた。この人はもう……なんでこんなにイジワルなの。  でも……それでも、こうして抱き合っているだけで……心が満たされていくから、不思議だ。  それはそれとして……僕は聞きたいことを僕はペタペタと、筋肉を触りながら聞いてみることにする。 「花楓は、何か運動でもしてるの?」 「うん……まあ、もうその辺で」 「? 分かった」  なんかよく分からないけど、花楓さんは顔を真っ赤にしていた。そして触っていた手を握られた。
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