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だから靴箱にそのメモを見つけた時は、
心臓が止まりそうだった。
大事な話、だいじなはなし、しなはなじいだ
どう変換しても、それは紛れもない事実。
屋上、放課後とくれば、漫画の中では確実にそれの場面と決まっているからだ。
一瞬で脳内はお花畑。
思考を落ち着ける間もなく、軽快なステップで屋上を目指してはいたものの、いざその扉を前にしたら、
目をそらしていた事実に向き直ざるを得なくなった。
ーー そう言えば、、私って今まで1度でも三条 奏の視界に入ったことあったっけ?
名前だって知らないはずだし、
彼から目をつけられるほど私は可愛くもきれいでもない。
だったらこのメモは、、 ー
冷静に考えれば考えるほど、
急速にモヤのようなものが心にかかった。
もしかすると、いや絶対にこれは、クラスの誰かのイタズラだろうと。
屋上扉を開けた途端、頭の上からバケツの水がバッシャーンッ、、なんて光景を見たら親は泣くだろうな。
ここは一つ、扉を開ける前にミィちゃんに速攻で相談しなければ。
スマートフォンを取り出し、メールを開こうとしたところに、誰かの肩がぶつかった。
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