14、初恋

3/3
前へ
/28ページ
次へ
お嬢さんは、少しずつ良くなっていった。先生との面談も月に1回になった。お嬢さんが好きなアイスクリームを私は良く買っていった。 (よう)さんが喜んでくれれば、それでいい。お嬢さんはアイスクリームを食べる時、とても可愛い表情をする。それを見ているだけで幸せだ。 カケルを捕縛したら、私は高天原に帰る。そして、先生と同じように待つんだ。女王は得意の行方不明だし、月詠様に予約を入れて陽さんを召し上げてもらう。それを捕縛の報奨として頂く交渉をする。 だから、真剣に考える。カケルの捕縛方法を考える。使える駒は二つ。アイとホダカ。 私も博打を打つ。 ヒヒカリの連絡を待っている。翔太は、いよいよ18歳になる。子供じゃなくなる。 女王は今の状況では当てにしていない。アイとホダカ、他に使えるコマがもう一つある。それを使うことだけはヒヒカリに相談する。 水川神社。 翔太は勉強しなくても大学には受かると、いつもと同じように神社の掃除をする毎日だ。 翔太の誕生月は5月。 翔太17歳の4月、都区内から一人の転入生が翔太のクラスに現れた。女子生徒だった。 安達 実果。 その子を見た時、翔太の珠が光った。翔太は目覚めた。
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加