15人が本棚に入れています
本棚に追加
大人はあまり信頼していなかったけれど、3、4年生の担任は2人とも結構頼りにしていた。2人とも、私たち子どものことを信じてくれているのが伝わってきたから。
でも、最悪なことに6年時の担任とは全く反りが合わなかった。
態度や視線で私のことを嫌っていることが丸わかりだった。おとなしい生徒が苦手だったのか、自分が面倒なことに巻き込まれなくなかったのかは不明だ。
単に、生理的に私のことを受け付けなかったという可能性もある。
そしてクラスの男子の行動はどんどんエスカレートしていった。
そして卒業まであと2週間というころ、事件は起きた。多分、担任から漏れたのだろう。男子が騒ぎだした。
「やっと、引っ越すんだって? 卒業なんて待ってないで、今すぐ消えろよ。ウザいんだよ、バーカ!」
「あれ? まだいたの!? キモッ。こっち見んなよ!」
私を庇ってくれる人は誰もはいなかった。当然だ。巻き込まれたくないに決まってる。
こんなヤツらとは一緒の空間にいるのも嫌だった。見て見ぬフリをするヤツらもどうでもよかった。
学校で自分の親がこんなふうに言われているなんて、とても家では言えなかった。
それに、卒業が目前だったので私は我慢して登校し続けた。
卒業式が終わってからのことは記憶にない。
引っ越してからホッとしたことは覚えてる。
最初のコメントを投稿しよう!