1.Welcome to “Surviving Eden”

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 右上に選択肢が表示されている。  『お花見がいいな』と『お茶しましょう』か。  どちらにしようかな?  もちろん「どちらを選べば両方攻略できるか」って意味で。  クール系生徒会長と癒し系教師、どちらも攻略するのが、逆ハー党の流儀。   百戦錬磨の私なら楽勝っしょ!  にしても……  私はまじまじと二人を見つめる。  没入感えっぐい! サバエデってブルダイブVRだったけ?  本物みたいーー  生徒会長の陶器のような頬につい伸ばしてしまったその手の首を、彼はグイと掴み引き寄せる。 「俺を選ぶんだな?」  耳元にかかる冷たい吐息に、私は我に戻る。  待って、何かがおかしいーーこの中途半端な始まり方は一体?  私は彼の手を振りほどくと、周囲を見回した。  学園もののはずなのにやけに静かだ。 BGMすら流れないなんて……。  私は出口に走ったが、扉は押せども引けども開かなかった。 「他のみんなは教室? もっといたよね? 赤髪マッスル君とか、金髪貴公子とかーー」 「彼らは淘汰された」  会長が無機質な声で言った。先生は目をそらし沈黙している。  嫌な予感がする。  そう言えば、このゲームのキャッチコピーって確かーー 『終焉の時、貴女(イヴ)(どのアダム)(つが)いますか?』    鈴のような声と共にステンドグラスが光り出し、私は思わず目をつむった。
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