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中学3年の新学期。
「また俊彦と一緒のクラスかよ」
僕は幼馴染の伊集院静香と同じクラスになった。
「それはこっちのセリフ。幼稚園から一緒なんてな・・・」
「でも、これで最後だね。卒業したらもう会うことはねーよ」
「卒業できんの、お前?」
「バカか? これってギムキョウイクだろ。卒業できるに決まってんじゃん」
「進路はどうする?」
「そんなこと考えたことねーよ」
校則に反して、長い髪を茶色に染めパーマをかけている静香が不敵くされたように笑って言った。1時間目が始まるチャイムが鳴った。
「ちょっとヤニ吸ってくる」
そう言って、彼女は教室から出て行った。30分くらい経って彼女は授業中の教室に戻ってきて席に着いた。彼女を一瞥しただけで先生は何も言わず、授業を続けた。
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