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僕は思うんだ。
もし、
「アナタガノゾムナラ、イクラデモ、イキツヅケサセテ、アゲマスヨ?」
と、ありとあらゆる高次脳と技術を手にしたAIのロボットが僕に訊ねて来た時、どうするか、と。
僕の祖母は約30年、老人ホームで胃瘻をつけて生きてきて、今年の11月で100歳を迎える。
約30年前に祖母は認知症になり車椅子生活となった。
食べる楽しみを忘れ。
お風呂に浸かる喜びを忘れ。
ずっとずっとずっとずっとずっと……
そんなふうに生きてきた。
今では80kgもあった体重が38kgまで落ちてしまってベットに横たわる日々を送っている。
おばあちゃん。
あなたはそれで幸せですか?
僕は……
僕のままで自分らしく生きて最期を迎えたい。
うん。
僕はAIロボットの申し出を断るのだと思うな。
【おしまい】
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