走り出し

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マサオが再び眼を覚ます頃、早朝に比べて周りの騒がしさが際立ち出す。 "あぁ、通勤ラッシュ終えたくらいかな?" 時計を確認し、表示された時刻を目にする。 ----15:00---- 世間一般の通勤ラッシュはおろか、昼休憩すらとうに過ぎていたのだ。 とにかく驚いた。 目覚ましがないので、起きたい時間に起きれないのは事実だが8時間以上寝ていた。 "仕方ない、布団をしまってウォーキングに向かうか。" 寝床を出て布団の具合を確認するが、まだ十分に乾いていない。 無理もない。天候が曇りな上、元々光が当たりにくい場所なのだ。 贅沢は言ってられないが、こういう時に些細な不満が出るのは人間の性なのだろう。 布団を再び干したまま、マサオは軽いウォーキングに向かう。 冬を迎え、夕方から一段と冷え込むのが分かっていたからか、あまり長い時間はかけない考えだ。 何より、今手持ちの防寒具であるジャケットと薄地のダウンの組み合わせは30分で限界を迎えた。 戻った頃には日も暮れ出すのでちょうどいいタイミングだ、早々に引き返す事に決めた。
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