エッセイ/雨雲の切れ間に光差す/2024/11/8

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何もかも平行線の話し合いで、私と弟は頭を抱え、険悪なムードに。 そしてお決まりの、世界が破滅する、来年7月に巨大地震が日本を襲い、大部分が海に沈む、と喚く。 漫画家の先生が予言した例のあのことですが、ネットでも一時話題になりましたけど、うちの親はそういうの信じるタイプ。 で、島は間違いなく沈むから、他所に引っ越したいと。 弟は、はあ?って。 私は小声で、だから一時が万事この調子なんよ、もう数十年間、と弟に耳打ち。 そういった不毛な会話をずっと続けるうち、私は気付いたのです。 前回、ヨレヨレの間寛平ちゃん演じるお爺ちゃんみたいだった父が、私達と不毛な議論を展開するうちに、どんどん若返って来ている事に。 他の皆は不毛に熱中する中、私だけは可笑しくて仕方ありませんでした。 笑いを堪えるのに必死でした。 親はボケてませんでした。 狂ってるだけでした。 この世の終わりを心底願っている不毛な狂信者でしたw
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