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『分かりました。もう死にたいなんて言いません』と言うと、おねーさんは泣きはらした真っ赤な目をして、うんうんと何度もうなずいた。
おねーさんと別れて、帰路につく。正直帰りたくなかった。おねーさんの家に連れて行ってほしかった。一緒にご飯を食べて、お風呂に入って、同じ布団でさっきみたいにぎゅってされて眠りたかった。
少し歩くと、ボロボロのアパートが見えた。ベランダにまわり、カーテンの下をのぞき込む。おとーさんとおかーさんが、寝っ転がってもぞもぞ動いていた。こういうのは、たまにある。たしか【みくす】とか【せくす】とか言うやつだったはずだ。
終わるまでしばらく待つ。以前最中を目撃してしまったときは、裸のおとーさんに殴られた。僕だって、ちゃんと学習するのだ。
「あ、終わった」
二人が眠るまでもうしばらく待ってから、僕は家に入り、自分の部屋のせんべい布団に潜り込んで寝た。
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