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白き巫女
「何ということ......」
女は産まれた我が子を前に体の震えが止まらずにいた。あまりの事に目の前の現実が信じられず産声をあげている我が子をただ呆然と見ていた。
産まれたてにも関わらず赤子の容姿が普通のものとは違うの事が一目で分かる。
自分の黒く豊かな髪質とは全く違う、まるで汚れなどないかのような白い髪と胸元にアザのように浮かび上がる花の紋章。
あぁ。
まさか、白き巫女を自分が産み落とすとは。
だが、次の瞬間、女は覚悟を決める。
この子は命に変えても自分が守り抜くと。
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