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いつもの景色が、華やいでいる。
今日は、いつも窓から見ていた木の下にいる。お弁当と水筒を持って。
本を開いて、風を感じながらページをめくる。いつもより穏やかな気持ちだ。
「明日も明後日も。過去も未来も、来世も」
その一文に辿り着いた時、さっと風が吹き、白に見えるピンクの花びらがひらりとページに舞い落ちた。
君が来た。懐かしい感覚と一緒に。ほんわりとした。ぽとりと雫が文字を滲ませる。
ゆっくり顔をあげる。
あぁ来世も君に会いたい。また一緒に同じ空を見上げて、きっとまた思う。
今度は君と同じ桜の木の下で。
笑う。
微笑む。
君の笑顔が、僕を捉える。
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