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特訓をすると、使用できるチャットスタンプが増えたり、新たなボイスが開放されるなどの特典もある。
また期間限定の着せ替え衣装も用意されており、ダイヤと引き換えに季節に合ったコスチュームを獲得できる。ハロウィンやクリスマスなど、こちらもキャラごとに定められている。
アバターは言わば自分の分身であり、クイズゲームにおいてもその存在は極めて重要だ。なので色々な人物を使ったり、見た目を変えたりして、クイズをより楽しむ要素が備わっているのも『クイパラ』の魅力だ。クイズ対戦はどれだけ遊んでも無料だし、用語の回収や作問も手軽にいくらでもできるので、キャラやアイテム集めに多少のお金を費やしても損はしないだろうと俺は考えている。
俺がクイズをせずにキャラクターの画面を見ていると、それを見た怜良が声をかけてきた。
「あらあら。意外にたくさん持ってるのね。特訓もしてるようだし。私は一人のキャラクターをずっと使う派だわ。イケメンの男性キャラがお気に入りだから、基本的に彼しか使わないの」
そう言って、彼女はスマホを俺に近づけ、デフォルトで使える男子高校生のアバターを見せた。
「そうなんだ。課金しないで遊ぶ派?」
俺は『ドゥマンダ』にも慣れたせいか、年下女子の怜良とめろんぱんとはタメ口で話せるようになったので、友達のように気さくに尋ねた。
「いいえ。何人かは所持してるわよ。でもキャラによって使う頻度って異なるでしょ。結局無意識に、自分の好みのキャラを優先的に使うことになる。結果、一人に絞ったというわけ。でもたまには変えるのもありね」
「そうだよ。俺なんか調子が悪くなると、ちょいちょいキャラ変更して挑むもん。集中力が続かないから、ある意味気分転換かな。毎回の復習も息抜きになってるし」
「いいんじゃない?人それぞれプレイスタイルは違うんだから、自分のやりやすいルーティンを決めて、長く遊ばないとね。このゲームはユーザーも多いし、年単位で続いてるアプリだから、楽しまなきゃ損よ」
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