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「ああ。『クイパラ』って本当に面白くて、無限に遊べるゲームだよな。新しいクイズも続々と追加されていってるしさ。フリーマッチも最近は楽しくて、地理や文学に関する部屋にちょくちょく入室してるんだよ」
「それはよかったわね。私が作った小説問題も、あなただけが答えられてたものね。フリーマッチはランキングに影響しないから、間違えても気楽にプレイできるのが魅力かしら。そういえばこの前のドゥマンダ大会での最終問の連想、あの押しは感動したわ。勝負に出たのだとしても、あそこで押す勇気は見事ね」
怜良は、いつにもないニコッとした笑顔で俺を褒めた。そんな姿を見て、俺は少しドキッとしてしまった。
クイズ姫、笑うとめちゃめちゃ可愛いな。
最初にタメ口で話しかけられて、突然クイズを出された時は意味不明で、何だこの女と思ったけど、今では"ちょっと気になる存在"にまでなってしまっているのだろうか。めろんぱんもだが、20代前半の若い女子って、妹みたいで可愛らしいぜ。
「何だか楽しそうだねー、おじさんも"クイズトーク"に混ぜてくれないかなぁ。あ、でもオジャマかな。はははは」
俺たちが仲良さそうに話していると、クイズおじさんが会話に割り込もうとしたが、気を使ったのか、笑いながらさささと雷波たちの方へ行ってしまった。その後、俺と怜良は恥ずかしそうに、無言で目を見合わせた____。
『ドゥマンダ』では初日に知り合った怜良、クイズおじさん、雷波、店員のめろんぱんの他にも、何人かの常連と話をするようになった。皆クイズが趣味で、クイズの話をしていると楽しく、俺自身がとても明るくなっているのを実感する。これからもカフェに通い続け、彼らとの交流を楽しむ日々を送りたい。
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