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ランチは葵くんがパン屋で買ってきたとゆうクロワッサンとメロンパン。甘くて香ばしい匂いを確かめ合って『いいね!!』をする。
私はミニトマトと氷で冷えたドクダミ茶を用意した。いつも眠そうな葵くんには効果がありそうだと思って。
メインディッシュの宿題もテーブルに上がると自ら英語のテキストを奪った。
「バレてた?」くしゃっと笑う。
さっき教室に取りに行ったんでしょう?初めからヤル気なしで置きっぱとは予想を越えてた。
談笑しながらのモグモグ中にササッと葵くんは2冊終えてしまって、可笑しな人だとつくづく思った。
「文化祭、美術部は何すんの?」
「……何も」
「なんもしないの!?文化部なのに!?」
当たり前の返事をしただけなのに、葵くんが私の得意な仰天顔を披露する。
ずっと一人だったし、個展?みたいな数ある作品は用意できないし。応募した絵は手元に戻ってこないから何も展示する物がない。
「折角最後の高校文化祭だし、何か思い出になるような事したいよな……俺もいるし?」
「でも文化祭まで1か月もない」
「…そうだ!パフォーマンス!
アートパフォーマンスしよう!」
閃いた!とキラキラ星屑を飛ばして、まさにその表情は向日葵顔。
葵くんの発案はこうだ。
観客集めて目の前で大きな絵を二人で描こう♪音楽流しながら、変わった物?身近にある道具使って描いたりしてさ。絵の楽しさを皆に伝えてみよう!
うーん、じっくり考えてみても・・・
それ… 凄く… いいな… やりたい!
の答え以外見つからなかった。
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