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俺のアパートでがっつり呑む会となった今日の夕飯メニューは、近くのコンビニで買い込んだ酒と惣菜となり、結局栄養云々とはかけ離れたものになってしまっていた。神林さんは発泡酒なんかじゃないちゃんとしたビールやら、コンビニ限定の変わり種酎ハイやら、チェイサーだと言いながらハイボールなんかも淡々と俺のカゴに放り込み、俺は俺でハンバーグとか焼きそばとかチキン南蛮とか、デザートに食べたいと思った白玉パフェまで詰め込んだもんだから、結構な長さのレシートを受け取る羽目になってしまった。金銭的には苦しいがこれも神林さんとのデートの必要経費だ。他のところで節約すれば良い。
「ホント狭いんですけど」
玄関に脱ぎ捨ててあったスニーカーを端に寄せ、神林さんを俺のテリトリーに招き入れる。先輩は珍しそうにきょろきょろと視線を巡らせながら室内に入ってきた。
「右のドアがユニットバスで、左のドアがトイレっス」
玄関を入ればすぐ左手に洗濯機と冷蔵庫と小さなキッチン、右は風呂とトイレ、正面にはリビングも寝室も兼ねたワンルームがある。
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