地下室での出会い

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地下室での出会い

 「北村さん。今日はこの案件をまとめてくれたら定時で上がってもらっていいから……」  「わかりました。これは明日で間に合うんですか?」  「うん。間に合うよ」  「わかりました。そうさせて頂きます」  ここは氷室商事の子会社、氷室文化財団。氷室グループの文化事業をまとめている会社だ。私はそこの会計部秘書をしている四年目のOLだ。   氷室グループは文化活動を支援している。今は主に美術品を所蔵する美術館や博物館などだ。最近は日本のアニメーションなどにも支援をしようと考えているのだ。日本と海外の架け橋になるのがこの会社のポリシーらしい。  私は、たまたま学生時代にこの会社が支援していた美術館でアルバイトをしていた。それがきっかけでここへ入社を希望したのだ。ただ、私は理系で数学専攻だったので数字を見られるところならどこでも良かった。会計部がいいと入社前面接で言ったら希望通り配属になった。

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