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魔王
ケルウス・サルトゥス
「水浴びをしたばかりだと言うのに…
また、汚れてしまったな。」
返り血を浴びてる、ケルウス様が
空を見上げながら両手を広げると
そこにだけ、スコールが降ってきて
ついた汚れがザザーッと綺麗に洗い流された。
あたし
チェルシエ・クラディス
「わあ…す、すごい…」
そのあと、ケルウス様は
何事も無かったように、あたしのそばに寄って
再び手を、そっと繋いでくれた…
魔王
ケルウス・サルトゥス
「すまないな、見苦しいところを見せた
お詫びといっては、なんなのだが…
美しい滝が至近距離で見れる所に連れていこう。
今度は、もう少し
勇者達の気配に集中しながらな。」
あたしは、小さく頷き
ケルウス様に手を繋がれたまま
今度は木々も、あまり動かず道を進んでいく。
さっきの、ケルウス様の攻撃…
あんな技を使うとは、知らなかったなあ…{汗
たとえ、仮にこのヒトを見つけても
倒せなかったかもしれない…
てか…あたしも即死、だったかも…{汗
あたし
チェルシエ・クラディス
「ご、ごくり…」
ふと、立ち止まったケルウス様
斜め上…横から顔を覗きこまれ、ドキッとする。
魔王
ケルウス・サルトゥス
「どうしたのだ?顔色が悪いようだが。」
っ!?
あたし
チェルシエ・クラディス
「ぁ、す…すみません!
少しだけ、考え事をしていて…」
ケルウス様は、柔らかく微笑む。
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