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残りのアップルパイを完食した、ケルウス様。
空になった木製の食器が一瞬で消えて…
さりげなく、手を繋がれて
一緒に緑の食堂を出てから、廊下を歩き
建物から外に出て、振り向いてみたら…
ツタにおおわれた、大きな古城で
色とりどりのお花が咲いていた!
よく見ると、壁には苔も生えてる。
あたし
チェルシエ・クラディス
「こうなってたんだ、綺麗だなあ♪」
高い木々の間から入る、木漏れ日…
なんて暖かいんだろう。
魔王
ケルウス・サルトゥス
「そうだろう、たとえ
廃棄された人間の建造物であっても
植物達は根を張り巡らせ
美しく保ってくれるのだ。」
確かに、ケルウス様の言う通りね。
あたし
チェルシエ・クラディス
「この星が、植物で埋め尽くされたら
環境破壊も食い止められそうですね。」
彼は、嬉しそうに微笑んだ。
魔王
ケルウス・サルトゥス
「その通り、人間どもは環境破壊をして
この星の生態系を乱している…
ならば、人類なんて滅びてしまった方がよい。」
あたしは、ケルウス様に
そっと手を繋がれた。
あたし
チェルシエ・クラディス
「あ、でも…人類が滅びたら、あたしも…{汗」
ケルウス様は柔らかく目を細める。
魔王
ケルウス・サルトゥス
「安心しろ、貴女は別だ…
この、わ…私の…//」
彼は、頬を赤らめて目をそらしてしまったけど…
その姿が可愛らしく、胸がギュッとなった…//
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