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🌳迷宮大密林🌳
ふう…やっと、密林の魔王がいる
迷宮密林の入り口についた!
別名を、帰らずの大密林
なんて呼ばれてるせいか
旅の途中で、ついてきていた
仲間達はみんな逃げてしまった…
なによ…意気地無しね!
このあたしが、密林の魔王の
首を持って制覇してくれるわ!
この森は、日に日に広がり
近くの村や町を飲み込もうとしてる…
そうなったら、森の悪戯っ子達が
人々に危害をくわえてしまう。
そうなる前に、あたしが…なんとかしないと!
あたしは、1人で迷宮大密林に入り
ずんずんと進んでいく!
今のところ、サクサク進んでるわね。
この勢いで…って、あれ…
ここ…さっきも通ったような?
木々の間を進んでるうちに
開けた所に出たんだけど…
ここは、いったい…
回りの木々に、苦悶の表情を
浮かべた人のようなものが埋まってる。
「オオ…ハ、ウウアオ…ア"ァ"ア"…ッ!」
耳元で、不気味な唸り声が聞こえて
声がした方に顔を向けると
飛び出した手のような枝に、手首を掴まれた!
あたし
チェルシエ・クラディス
「いやっ…!」
掴まれた手を力一杯、振りほどいたら
その枝も一緒にもげて…芝生の上に落ちた!
なんなのよ、ここ…っ
そう言えば…さっきのうめき声
言葉になりそうなこと、言ってたような…
『オオ…ハ、ウウアオ…ア"ァ"ア"…ッ!』
ここは、勇者の…墓場…!?
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